9月議会が終了しました。
9月議会が終わりました。
議会中は補正予算、決算認定、議案、請願等
請願2号「福間漁港小型船舶係留等施設並びに津屋崎ヨットハーバーにおける業務委託管理業者の選定方式移行に関する請願書」に賛成討論しましたが、不採択になってしまいました。
ネット・福津は、平成26年(2014年)9月議会に提案された「こども条例」は下記の理由で反対しましたが、”理念だけの条例でもあった方が良かったのかな”と考えるときもありました。
こども条例の必要性を感じながらのこの9年間でした。
議会に戻ってきて、また子ども条例の制定の場面にいられることに感謝です。
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2014年9月議会での反対討論
こども条例の制定は、ふくおか市民政治ネットワーク創設以来の悲願でもあり、目指すところであるということを申し述べさせていただきます。
現代の子どもたちの置かれた状況は、私たちが子どものころとは違う厳しさがあります。豊かになった時代で、何が厳しいのかと言われると思います。物質面では、確かに豊かになりました。しかし、物に埋もれ、時間にゆとりはなく、いつも何かにせかされている子どもたちの姿があります。精神面の育ちよりも学力を優先され、学力だけで評価されることのほうが多い子どもたちです。いじめ、虐待、子どもが被害者となる痛ましい事件も頻発しています。何の悩みも問題もなさそうな一見普通の子どもにも、悩み、問題はあります。普通の子も、事件の当事者になり得る可能性があります。
私たちの目指すこども条例とは、その厳しい状況にいる子どもたちへ向けた、大人からの「生まれてきてくれて、あなたが一番」というメッセージです。それは、子どもの施策を首長や職員がかわっても、変わらず充実させるため、また、子どものために行政の縦割りの壁を越えて実施される施策の根幹になるものです。樹木でいえば、こども条例は幹であり、一つひとつの施策はその幹から出る枝葉のようなものだと思います。子ども施策がぶれないようにするためにも、こども条例が必要だと思います。
そして、その条例は、市民参画、市民共働で策定されるものだと思っています。市民には、当然子どもも入ります。なぜなら、子どもに一番かかわりのある条例だからです。先進自治体では、子ども委員会や子ども会議を実施し、十分な意見交換、審議がされ、パブリックコメントの複数回実施などの工夫がされています。
しかし、今回提案されている条例は、さきに述べた子どもたちに向けて発するメッセージとは違うと感じています。
第1に、今回の条例案第6条、子どもの役割とあります。その2項には、「役割を果たすよう努めなければならない」と求めています。子どもに求められるのは、健やかに生きることであり、そのための条例のはずです。
第2に、福津市こども条例案は、市は新しいことは何もしないと読めるからです。新たな行動計画の策定はなく、条例制定後にするとされた周知・啓発は努めるものにするという曖昧な表現になっています。私たちが、子どもに最も必要だと考える相談体制等の充実も、努めるものにするという曖昧な表現になっています。
また、やはり重要だと考える権利侵害があった際の救済機関は、指導・勧告できる権限を持たせた第三者に委ねるべきです。要保護児童対策地域協議会は、児童福祉法にのっとって設置された機関であり、指導・勧告の権限がなく、そもそも権利侵害の救済機関にはなり得ない協議会です。設置するとされている子ども会議は、現在、児童センターフクスタに設置されているフクスタ倶楽部としています。制定することで、市が子どものために新たに行う具体的なことは、何一つ書いてありません。
ふくおか市民政治ネットワークは、長年、この条例の制定を望んでいましたが、今回の条例案は私たちの目指すものからはかけ離れており、不十分だと考えます。
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