多様性って?
「多様性」と聞いて
何を思い浮かべますか?
私たちの社会では年齢や性別、国籍、人種、
障がいの有無など人に関することでよく議論されます。
少しずつですが互いを受け入れあう社会へと変わっています。
では、生きものとの世界はどうでしょう?
近年、生きものの絶滅スピードは加速がつき
1日に約100種の生物が姿を消しているのだそうです。
身近な所に目をむけると道はアスファルトで舗装され、
建物の周りは草が生えぬようコンクリートで塗り固められています。
人にとっては有効かもしれませんが
これでは鳥や虫達も生きていくことはできません。
自然保護と環境問題に敏感な国イギリスでは
大都会のロンドンでキツネやフクロウ、リス、
その他の小動物やカタツムリもよく見ます。
特にロンドンは意識的に公園や街路樹で
植樹帯をつなぎ小動物が住める環境を作ってきました。
そしてここ数年広がりをみせているのが草原づくり。
「メドウ(meadows)」と呼ばれる草原は群生し
季節の花々が咲き
町と町を繋ぐ道路脇や牧草地でみることができます。
日本でも田畑の畔に咲く花は可憐で美しいですね。
イギリス人の心の原風景と言われるメドウも
農業の機械化、効率化の波に押され
かなりの面積が失われそこに住む小動物や昆虫、
蜂なども激減したそうです。
そこで近年は都市の中に花壇を作り、
花の種をまきメドウを作りそこへ生きもの達が好む
環境を整える取り組みがなされています。
土も重要な要素の1つです。
一握りの土の中には地球上の人口より
はるかに多い数の様々な微生物が存在しているそうです。
微生物は葉や動物の排泄物を分解し他の生きものも
利用できるようにしてくれる見えない立役者です。
これらは生きものたちの豊かな個性と繋がりで成り立つ『生物多様性』です。
様々な取り組みでロンドン郊外のある公園では
107種類もの蜂が観察されました。
(蜂やカタツムリは環境に敏感な生きもので指標でもあります)
人間も『生物多様性』のなかの1つ。
互いに違いを生かしながら
調和のとれた世界を築きたいものです。
ネット那珂川代表S
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