校内フリースクール「F組」
那珂川市議会の総務文教常任委員会で、愛知県岡崎市の公立中学校へ視察へ行きました。
オーブンで明るくて、ゾーニングされた教室内で思い思いに活動をする子どもたち。
タブレットを用いて自分で作曲した曲を聴かせてくれたり、
子どもたちが私たちと関わり、自分たちの言葉で自分たちのクラスを紹介してくれたり、
生き生きとした子どもたちの姿がありました。
「私はゆったり過ごしていることが好き」
「没頭したら休み時間関係なく音楽つくっています」
あちらでは在籍クラスの先生と懇談をしていたり、
こちらではボードゲームで盛り上がったり。
全国的に不登校児童数が過去最多を毎年記録している状況の中、
愛知県岡崎市の取り組みはとても興味深く、
登校増加率の抑制に成功しています。
那珂川市でも中学生の10人に1人が年間30日の長期欠席をしている現状があります。(30日の長期欠席が問題があるのか、個人でかなり状況も違う)
岡崎市の取り組みは「不登校」対策に特化したものではけしてなく、「多様性豊かな個人の尊重」をとにかく実践する中で、
子どもたちが居心地のいい魅力ある学校にかわり、長期欠席も抑制できてきた。
ということでした。
「すべての子どもに光をあてる」という教育長の教育理念を、教育長の覚悟の元に実践している岡崎市全体のこの取り組みは、誰ひとり取り残さない教育の実践そのものでした。
とにかくこの理念がしっかりと共通の認識として統一されていました。
「F組の理念」
①適応するのは子どもではなく学校である。(適応指導教室ではない。)
②通常学級と同じ、1つの学級として扱う。
(子どもや教職員の意識を変える)
→カーテンなどせず、みんなが通る場所にオープンに設置
③多様性を受け入れられる担任
(エース級の教員が担任)
④いつでも温かく迎える人がいる
(支援員を配置)
⑤教室復帰ではなく社会的自立を目指す
(一日の取り組みを自分で考える)
今後、他の自治体でもこの取り組みを受けて同様の理念に基づいた校内フリースクールが始まろうとしています。
同じ委員会の議員たちとこの素晴らしい取り組みを共有し共に心が動かされてとこに、視察の意義を感じます。
那珂川市でも教育理念そのものから見直す時が来ているのではないでしょうか。
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