女性

女性の参画で変える 誰もが自分らしく生きられる社会へ 

 女性は、能力と関係なく男性に比べて賃金が安く非正規での働き方をする人が多く、保育や介護のようなケア労働は、命を預かる責任の重さにも関わらず賃金が安く抑えられています。
また、共働き世帯でも、家事や育児等の多くを女性が担っています。女性だけではなく、男性も性的マイノリティの人たちも、「女は、男は、こうあるべき」という社会的通念によって、様々な生きづらさを抱えています。
 子どもたち、とりわけ少女たちがたやすく性の対象となり、商品化され、搾取される被害が増加しています。
セクハラ問題に対する大臣の発言や対応は、今の日本の政治や社会の風土と、女性の人権への意識の低さの表れです。
 女性が、男性とともに意思決定の場に参画し、政治や経済分野でその責任が果たすことが需要です。

◆あらゆる意思決定機関で、女性の参画40%をめざす
◆性を理由にしたハラスメント、差別、暴力の根絶をめざす
◆女性の経済的自立によるジェンダー平等と、人権確立をめざす

子ども・若者

子どもや若者に やさしい社会に
~子どもに一番のしあわせを~

 虐待、貧困、いじめ、性的被害、遊びや睡眠の不足など、日本の子どもたちの置かれている状況は厳しさを増しています。子どもが命の危険にさらされているのは、飢餓や紛争などに苦しむ遠い他国だけの話ではありません。日本は「子どもの権利条約」を批准していますが、今の日本には、その権利が侵されている子どもたちがたくさんいます。
 また、ひきこもりや不登校、NEET(ニート)、SNEP(スネップ)など、若者たちが抱える課題は、社会から孤立することによって深刻化しやすいのですが、相談窓口を訪れることが出来る若者は多くありません。

◆「子どもの権利条約」の理念を踏まえた「子ども権利条例」制定と、条例に基づく施策の推進をめざす
◆虐待や暴力、貧困から子どもを守る
◆妊娠期からの切れ目のないサポートを充実させる
◆子ども自身の力が引き出され、子ども期の体験が十分にできる環境(遊び、居場所、間)を整える
◆若者を孤立させないための支援に取り組む

教育

子どもの未来を拓く「生きる力」を育む教育を

 教育は、一人ひとりの子どもの個性・能力を伸ばし、学力を保障して生きる力を育むものであり、憲法は、子どもが教育を受ける権利、学習権を保障しています。しかし現在、学力は、子どもの育つ家庭の経済状況に大きく左右されています。
 子どもが、健やかに育ち、夢や希望をもって成長していくためには、特に乳幼児期からの教育の役割が重要です。どのような家庭環境であっても、遊びや生活の中での体験、他の子どもたちとの育ち合いを通して、意欲や努力などの学力の下支えとなる「非認知スキル」を身につけることができるよう、就学前の教育の可能性について見直す必要があります。
 また、分断と排除が進む世界の中、これからの時代に必要なのは、多様な人がともに学び合い、誰もが置き去りにされない教育環境をつくることです。

◆就学前の良質な教育の機会を保障する
◆学齢期の子どもの教育環境を充実させる
◆学ぶ権利を保障する

働く

安心して働き続けられる社会に
~将来に希望とやりがいを持って~

 働くことは、生活保障であるとともに、尊厳や生きがいにつながるものです。しかし、長時間労働で健康を害し、時には命をも脅かす事例が後を絶ちません。正規と非正規の格差も問題です。
 家事・育児・介護などの担い手が家庭内にあることを前提とした制度の中で、シングルマザーや介護を抱える独身男性などは、特に厳しい状況におかれています。現代の若者の中には、未就職、奨学金の返済、コミュニケーションに課題、児童養護施設を出て独り立ちなど、社会に出る時点でハンディをかかえている例が多くあります。
 また、「障害者差別解消法」が施行されましたが、一人ひとりの特性を理解することはもとより、働く前提となる通勤や生活面での配慮など周囲の理解がまだまだ進んでおらず、障がいのある人たちがハンディを感じずに働ける環境には至っていません。
 女性からの働き方改革を進め、男性にとっても若者にとっても障がい者にとっても、生きやすい社会をつくります。

◆女性も男性も共に働き、共に地域で暮らすための環境整備を進める
◆若者が意欲や能力を十分に発揮し、将来に希望を持って働ける社会づくりを進める
◆障がいがあっても社会参加し、自分らしく働ける場を地域につくる
◆地域に必要とされるコミュニティービジネスを支援する

医療・福祉

安尊厳と自己決定を支える医療・福祉制度へ

 長寿社会に入り、がんや認知症、様々な疾患や障がいとともに長く生き続ける時代になりました。人生の段階で、どんな選択をして生きるか、その選択を支えるための制度や仕組みは何があるのか、情報開示とともに、市民自らが尊厳を持って自分らしい生き方を選択できるよう、専門家のサポート体制や地域で支える仕組みが必要です。  障がいのある人や病とともに生きる人が生きやすい社会は、誰にとっても安心で優しい社会のはずです。最期まで、本人の尊厳と自己決定を支える医療・福祉制度へと転換するよう、政策を進めると同時に、市民の力を活かした支えあいの地域をつくり、だれもが安心して地域で暮らし続けられる社会をめざします。

◆市民の力で支えあいの地域をつくる
◆がんや認知症とともに生きる人を支える仕組みをつくる
◆「自分らしく生きる」選択を支えるターミナルケアの仕組みをつくる
◆誰もが安心して利用できる医療制度の堅持を求める

地域コミュニティ

安心して暮らし続けられるまちを、市民参画でつくる

 人口減少や高齢化が進む中、買い物や通院、移動手段の確保が課題になっています。また、高度経済成長期に開発された団地や中心市街地では高齢化や老朽化が進み、空き家や空き店舗が目立ちます。
 それらの課題を解決するためには、地域に必要な機能(サービス)を、行政にだけ任せるのではなく、住民自らがつくり担うことも欠かせません。
 そして、どのような生活状況になっても安心して暮らせる住まい、支え支えられる人のつながりが地域に必要です。
 誰にとっても居場所と出番のある生きがいの持てるまちにするためにも、そこで暮らす人たちがまちをデザインし、制度を使いながら参画し活躍できる仕組みをつくっていきます。

◆まちづくり(都市計画)は市民参画で進める
◆地域コミュニティの活性化を図る
◆ライフステージやニーズに合わせた住まいの確保を進める

食の安心安全を、いまこそ市民参画で

 食は、私たち ふくおか市民政治ネットワークの運動の原点です。そして、いのちをはぐくみ、いのちをつなぐものです。
 食は、人のいのちや健康を損なうことなく、安全性が信頼でき、誰でも手に入れることができなくてはなりません。しかし、輸入自由化や価格破壊により日本の第一次産業は衰退し、遺伝子組み換え(GMO)は食べ物だけでなく医薬品にも広がっています。
 国民のいのちに直結する食べものの生産には、国や地方自治体がしっかりと責任を果たすべきです。今こそ、生産者と消費者がともに協力し合い、食の安心安全、種子を守る新たな枠組みづくりを進めていかなければなりません。

◆日本固有や地元固有の作物の種子を守るため、国と地方自治体の責任で、保護、保存、普及に取り組む法や条例づくりに取り組む
◆消費者の知る権利を保障する食品表示を求める
◆第一次産業の持つ多面的価値を生かし、国内生産と消費の底上げを進める
◆農業や林業、漁業など、生産し続けられる環境整備を進める

環境

持続可能な地球をローカルからつくる

 豊かで便利な生活の代償として、私たちは、これまで地球の自浄能力を超える環境汚染を引き起こし、自然に還らない化学物質を処理しきれないほど作り、そして大量のCO2を排出してきました。
 生活に必要不可欠なエネルギーですが、いのちを脅かし後世に亘って地球環境を破壊する原発は必要ありません。
 化学物質に関しては、農薬などに加え、近年ではマイクロプラスチックや香害などの問題も新たに浮かび上がってきました。
 生物多様性を破壊し、気候変動を引き起こしてきた責任に向きあい、早急に対策に取りかからねばなりません。

◆脱原発社会の実現と、低炭素化社会の実現に向け、小規模・分散型の再生可能エネルギーの利用促進に基づく、自立した持続可能なコミュニティの構築を進める
◆マイクロプラスチック対策を進める
◆未然防止の視点から、「化学物質子ども基準」を策定する
◆水と緑の保全と再生を進める

防災・減災

女性の視点を取り入れた、災害に強いまちづくりを

 近年、全国各地で、想定外と言われる自然災害が発生しています。
 さらに心配されるのは、自然災害だけではありません。原子力発電所がひとたび事故を起こせば、取り返しがつかない甚大な被害をもたらします。
 災害時ほど、日常的に弱い立場の人たちが、ますます困難な状況に追い込まれます。被災地の状況から、女性の声が反映されにくい状況が依然としてあることがわかります。女性が、防災計画の策定や避難所運営、復興計画などの場面で、責任と権限を持って意思決定に参画することが不可欠です。

◆女性防災リーダーの養成を進める
◆災害時の母子支援や、子どもの遊びの保障を、計画に盛り込む
◆危険個所の把握と対策を市民参画で進める
◆トイレ対策を進める
◆原子力災害時の避難計画、子どもへの配慮を実効性のあるものにする

自治

市民が決める・市民がつくるまちに

 主権は、国民(市民)にあります。民主主義、自治が成立するためには、市民が判断できるよう、正しく充分な情報が与えられることが不可欠です。
 議会は、市民の代表者の集まりとして決めたことを市民に説明する責任があります。
 一方で市民は、首長や議会に関心を持ち、まちづくりに参画できる仕組みを使いこなしていくことが大切です。

◆市民の自治力を高める
◆災害時の母子支援や、子どもの遊びの保障を、計画に盛り込む
◆市民が政策の策定過程や決定に参画できる仕組みを作り、実効性のあるものにする
◆意思決定の場への女性参画を進める

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